その伍
<甘党西遊記・前編>

最も最近に実装された西国には、おもろかしいクエストがちょぼちょぼあります。
これから前・後編に分けて、特に面白いクエストをご紹介。

ここは摂津の港…
「よろしいですかイロハさん、これから伊勢に行きますよ」
「比丘尼ちゃん、どして今日はそんな格好なの?」
「雰囲気です。甘党西遊記ですから」

到着したのは紀伊の雑賀郷。
町の中に田んぼがある、どこかのどかな風景です。
<因香さんの旅のあんちょこ>をめくります。
「この町のどこかに、誉田屋という人がいるはずです、探しましょう」

「比丘尼ちゃん、こんだやさんってこのひと?」
「ちがいます、この人は太兵衛さんです」

※太兵衛さん…2005年秋に突如として登場した、新グラフィックの胴装備を作ってくれる人。ただし、その装備を作ってもらうには、入手まで非常に煩雑な手順を要するアイテムを必要とする。

町の中を歩き回ることしばし。やっと見つけた誉田屋さんは、何だかちょっとアブナげな様子。
「このひと、怖いよ」
「人を見た目で判断するものではありません。何か悩みでもあるのでしょう、さあ、
つっこんで
さしあげなさい」

実は、これからのクエストを進めるには、どうしてもやらなくてはならないのがそのつっこみ」であったりします。
「みかんハァハァ」
と心ここにあらずの誉田屋さんに、一発ツッコミを入れて、われに返さないと、まったく進みません。
しかもこの誉田屋さん、華麗なるノリツッコミまでご披露して下さる。
まあそこまでご執心のみかん、いわくがあるのだろうと話を聞いてみると、今まで手に入ったおいしいみかんがこのごろぜんぜん手に入らなくなってしまった、とのこと。
たかがみかん、されどヤカン…じゃない、みかん。二人は、そのみかんを取りに行くことに。

「なんだかね、こんだやさんにうまく乗せられたような気がするの」
「そういうことをいうものではありません。とにかく、サチさんのところまでみかんを取りに行きましょう」

雑賀の町から南に下がることしばし、とある民家の前に、サチさんはいます。
「さちさんはっけーん。
あのね、あのね、こんだやさんがサチさんのみかん食べたいって」

ところが。サチさんはどうも浮かない表情。
「差し上げたいのは山々なんですけどねぇ…」

「…というわけで、「小悪党商人」に買い占められてしまって、誉田屋さんにお届けができないんだよ。
あいつらを倒して、みかんをとりもどしてくれないかい?」
ふかぶかと頭を下げるサチさん。
「そういうわけです、イロハさん、その小悪党商人を探して、みかんをかっぱぎ…いえ、こらしめて、みかんをいただきましょう」
「はぁーい」

小悪党商人そのものは、そんな強い敵ではありません。
雑賀の町の方に戻る道を行くと、比較的簡単にみつけることができます。
「あれ、やっちゃうの?」
「そうです。やっておしまい」

てれれってってってってーん♪(勝利の音楽)
なんと、一戦目にして早くもみかんをゲット。
「あっけない…」
「でもみかん出たよ、こんだやさんにもってゆくの?」
「いえ、その前にすることがあったはずです」
あんちょこをぺろりとめくると、
<沙智のみかんは、そのまま誉田屋に渡してはいけない、一度沙智の所に戻り、それを見せること>
「…ということなので、まずサチさんに見せることにしましょう」

サチさんに、みかんを見せると、もちろん大喜びです。
ついでに、ヒントまでいただきました。
「みかんもみもみ」
「そろそろクエストも大詰めですね、誉田屋さんのところに帰りましょう」
「私たちの分はないのかなぁ」
「…ころ柿、食べ飽きたわ…」

誉田屋さん、のどから出が出てくる勢いで一行を待っていました。
「だーめっ、まだあげないよっ」
でもここで、素直に手渡してはいけないのです。
「んもう! どうして素直に渡してくれないんですか?」
誉田屋さん、存外にマゾヒスティック。

「もみもみ…もみもみ…はい」
もみもみしたみかんを手渡すと、誉田屋さんのこの喜びよう。
きっと場所が大阪だったら、大阪城を着ぐるみにして「うーまーいーぞー」とやってくれそうなこと請け合いの反応。
とにかく、これでクエストは達成。
「お礼といっては何ですが、こちらを差し上げましょう…」

これで手に入るのが、「柑子色腹当」です。
巫女のグラは「着道楽万歳」を参照のこと。
男侍だと少し野暮ったいのですが、女侍は胸の辺りが一枚パーツの打ち出し風で、これはこれでなかなか風情があってよろしい。
(ただ惜しいのは、この画像がすこし粗い上に補正を失敗したこと)

「比丘尼ちゃんは、この腹当いらないの?」
「僧の柑子色は、因香さんの中の人的には好きではないからいいんだそうです。
 それよりもイロハさん、摂津の港まではお供しますが、尾張の港に気をつけて、甲府に帰ってくださいね」
「比丘尼ちゃんはどうするの?」
「タイトルを御覧なさい、甘党西遊記には後編があるのです。後編の準備のために、私はもう少し西域…じゃない、西国にいます」

甘党西遊記、後編に続く。



トップへ
トップへ
戻る
戻る



 (C)2003-2007 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.