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用意された袴の色はどっちかつうと、神社の巫女さんの色に近い。
(濃緋・濃蘇芳はやんごとない辺りの色だから意図的に避けられているのかもしれ
ない)
袴が終わった時点ですでに裾はスカートのよう。
ちなみに、二人、着付けてくれる人がいるわけですが、この人たちは、ただのお手
伝いさんだと思ったら大間違い。
着付け教室の免状のなかでも、「十二単着付けを許可する」という免状をもらっ
ている、エライ先生なんである。
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袴が終わって、まず単(ひとえ)。
ああ、やっと平安時代っぽくなってきましたね。模様は幸菱(さいわいびし)といっ
て、単にはよくある模様です。(縁起ものでもあるけど、魔よけの模様でもあるので
す)
この単は結構大降りに出来ていて、袖から手が出ません。
夏なんかは、これだけの姿でいたりすることもあるんですよね。しかも小袖ナシで。
(「あさきゆめみし」では胸の上で袴を結んでうまく隠していましたが、本当は胸の下
で結ぶので、若いお嬢さんも夏はポロリ当たり前だったりしたのですよ)
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単が終わり、五つ衣に入ります。
ここで簡単に十二単の基本構造を説明しますと、(小袖・袴のあとは)
・単
・五つ衣(いつつぎぬ)
・打衣(うちぎぬ)
・表着(うわぎ)
・唐衣(からぎぬ)
・裳(も)
と言う構成になります。(打衣と表着は逆だったかもしれん)。
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五つ衣から先は、すべて、「袷(あわせ)」という、裏地のある衣になります。
表地と裏地の色の取り合わせを「襲(かさね)」といい、これで季節やモチーフ、イメ
ージをあらわします。これが「襲色目(かさねいろめ)」になると、いわゆる今で言うト
ータルコーディネートみたいな感じになるのです。衣装一式で「襲」と同じことをする
という。
着付けられている本人、まだまだ余裕。じっとしていない。着付けのセンセに手を
下げてと何度も言われる。浴衣を着付けられているときの癖でつい腕を上げてしま
うのだ。
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表地の色は同じだけど、これまでの三枚、裏の色が全部違っているのですよ。
仕上がりが楽しみですね。
さて、紫の紐で一旦締められているわけですが、この紐がすごい。
この裏地・黄色の衣を重ねて、襟を整えると、別の紐で締められます。
下になってしまったこの紫の紐、どうすると思います?
おもむろに下に手が入って、するっと抜けてゆきます。
これで、結局襟の辺りは重なっているだけになります。
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